情報公開請求から見えてくるもの

一昨年の5月の武雄市図書館にTポイントカードを導入するという話から興味をもった武雄市。調べるには情報公開請求がいいですよというくまの囁きによっていろいろと情報公開請求をするようになって、今は決して少なくはない件数をいろいろ請求掛けてると思います。 たけお問題に関連して他の自治体や機関にも情報公開請求をしていますが、それぞれの組織の事情のようなものが垣間見えてきます。そんな中でも武雄市教育委員会について感じていることを少しまとめてみたいと思います。 @todotantanによる「たけお問題」関係の開示請求一覧」にあるように2014/1/26時点で武雄市へは68件の開示請求を行っています。武雄市の過去の情報公開の実績は次のように公開されています。

平成23年度における情報公開・個人情報開示の実施状況 [開示請求件数 11件 全部開示 8件 不服申立 なし]

平成24年度における情報公開・個人情報開示の実施状況 [開示請求件数70件(内訳)全部開示43 一部開示15 不開示12 不服申立1件]

平成23年度は11件なのに対して図書館リニューアルが発表された平成24年度は70件にふくれ上がっています。平成25年度の実績は翌年度になってからでしょうが、私だけで昨年度の実績並みの68件(1/26時点)、たけお問題に興味をもっている方々の請求を合計したら200件近く行くのではないでしょうか。 平成24年度の実績のほとんどは「武雄市図書館」に関することばかり。平成25年度もおそらく私も含めた方々の請求は「武雄市図書館」に関することが中心だと思われます。それを裏付ける資料がこちら。

平成24年度は先にあげた実績の公開でほとんどが図書館関係ですし、平成25年度の文書件名簿の100件の内、45件が情報公開請求に関連するものです(おそらく図書館関係)。平成23年度まではなかったとも言える情報公開請求が武雄市教育委員会に文字通り押し寄せている言えるのでしょう。 そんなこんなもあって武雄市教育委員会からの決定通知はいつも遅れがち。「音沙汰なし」「期間延長通知の連発」「さらに音沙汰なし」という状態で一体どうなってるのかが不思議でした。しかし、今回開示された文書件名簿をみて「ああ、なるほどね(ため息)」と状況を把握することになりました。 武市教文生文書件名簿を見ればすぐに分かることですが、「出す文書」の一覧になっていることに気がつきます。この時点で、武雄市の他部署とも運用が異なっています。 「武雄市文書事務規程」によれば、

第5条 主務課長は、前条第1項により配布を受けた文書又は主務課において直接収受した文書(以下「配布を受けた文書」という。)については開封し、その文書の余白に収受年月日を押印し、文書件名簿(様式第2号)に記入し、文書番号を付けなければならない。 (以下省略)

とあり、本来であれば届いた文書を起点に課ごとの文書番号が採番され、それに則って事務処理がなされなければならないようです。 しかし、現実にはそのような運用がされていないので過去にこんなことが起こっています。

あくまでも推測ですが、処理の順番が前後してしまい割り込ませなくてはいけないような事態に陥ったのではないでしょうか? そしてこんなこともありました。

【 公開質問状に対する回答 】 武雄市図書館・歴史資料館を学習する市民の会から、平成25年10月15日(火)に武雄市教育委員会が受け取りました公開質問状につきまして、別紙のとおり、本日(平成25年10月21日(月))に回答いたしましたので、ご報告いたします。 武雄市役所Facbookより

これ初回公開時には文書番号がついてなく、当該エントリーでは相当なコメントの応酬になりました。

【武雄市図書館・歴史資料館を学習する市民の会からの公開質問状に対する回答の差替について】 武雄市図書館・歴史資料館を学習する市民の会に対して平成25年10月21日(月)に回答し、武雄市公式フェイスブックページに掲載した公文書につきまして、文書番号の記載漏れがございました。 修正して、お詫び申し上げます。 武雄市役所Facbookより

結局、コメントでの指摘が発端で回答書が差し替えられることになりました。このとき指摘がなければ「文書番号」が存在しないままの回答書になっていたかもしれません。 「いやいや、いくらなんでもそんなことは役所としてあり得ないよ」とおっしゃる方もいらっしゃるかも知れませんが、こちらをご覧ください。

武市教文生-文書番号不明 「2 0 13 年度グッドデザイン賞への応募について」

これは以前、【スクープ!】夢の乗り物、武雄市で見つかる!で紹介した起案用紙ですが、これが、文書件名簿のどこにも見当たらないのですよ! 前出の回答書のようにうっかり文書番号を付け忘れたのでしょうか?個人的には別の可能性もあるのではないかと感じています。 それは、グッドデザイン賞への応募を発表があるまで秘密裡に行うために、情報公開請求からも隠すためだったのではないかという疑惑です。確かに『商業的』には、事前に応募していることが明るみになればインパクトが薄れるので隠しておきたいのは分かります。でも、市民のための施設としての図書館であれば堂々と応募して、評価を受ければいいと思うのです。 グッドデザイン賞応募の件については、後からの開示請求によってCCC社が費用負担をしていたことが明るみになりました。これは「武雄市図書館モデル」を他の自治体に売り込むためのプロモーションであろうと考えられます。

武市教文生第130号「グッドデザイン賞に関する費用支払いに関する一切の文書」で開示されたCCC社内の支払伝票

結局、行政(ここでは、教育委員会事務局)がしっかりしていないために、樋渡市長&CCCの“暴走”を止められず、武雄市民の知の財産である図書館をオシャレな『公設ブックカフェ』に作り替えられてしまったとも言えるでしょう。 でも、行政がしっかりしていなければどうしようもないのでしょうか? いえ、少なくとも情報公開制度を活用することで、行政の動きを察知しておかしな方向へ行かないように陳情したり、多少物事が進んでしまっても責任のありかを明らかにしたりなど、“市民”が行政をしっかりさせることは可能なのではないでしょうか。 どなたかおっしゃってましたよね「無関心は最大の悪」って。


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