時空の歪みを、いざタイムパトロール

投稿日時: 2014年3月10日投稿者: @todotantan

子供の頃にみた「ドラえもん」の映画には必ずと出てきていたタイムパトロール。追っかけられたり助けられたり結構物語の鍵を握っていたような気もします。個別にエントリーを書いてきましたが全体像が分かりにくくなっているので、今回は武雄市図書館のグッドデザイン賞受賞について順を追って検証してみたいと思います。まずはグッドデザイン賞のスケジュールをベースに時系列に整理してみました。

2013年度グッドデザイン賞スケジュール

	日付	賞のスケジュール	CCC・武雄市の動き	@todotantanの動き
1	2013/4/17(水)	応募受付開始
2	6/12(水)	応募受付締切
3	6/19(水)	応募申込書の提出締め切り
4	6/20(木)～7/11(木)	一次審査期間
5	7/12(金)	一次審査結果通知
6	7/12(金)～19(金)	二次審査展示情報の確定
7	7/20(土)	二次審査期間
8	7/31(水)	一次審査料支払期限
9	8/9(金)		武雄市教育委員会文化・学習課にて起案書「２０１３年度グッドデザイン賞への応募について」が起案・決裁・施行されたとされる日
10	8/13(火)・14(水)	［韓国］二次審査・現品審査日
11	8/15(木)・16(金)	［台湾］二次審査・現品審査日
12	8/21(水)～23(金)	［日本］二次審査・現品審査日会場：幕張メッセ
13	8/26(月) または28(水)		CCCの社内伝票に「利用日」として記載されている日付
14	8/30(金)	二次審査料支払期限
15	9/3(火)・9/4(水)		CCCが二次審査料の請求書を社内処理
16	9/9(月)	二次審査期間終了
17	9/10(火)	二次審査結果通知
18	9/10(火)～20(金)	受賞情報・受賞展の展示情報の確定
19	9/30(月)		CCCが二次審査料を振り込み
20	10/1(火)	受賞発表、グッドデザイン・ベスト100および大賞候補発表
21	10/1(火)	受賞ＰＲ期間グッドデザイン特別賞審査期間
22	10/2(水)			開示請求書「2013年度グッドデザイン賞」への応募に関する一切の文書を武雄市役所現地窓口で提出
23	10/3(木)		グッドデザイン賞応募申込書に「市長公印」が押印された日 ※本来は公印押印＝施行である
24	10/7(月)			武雄市図書館を審査した審査委員へ質問状送付
25	10/16(水)		10/2の開示請求に対して決定期間等延長通知書が出される（武市教文生第97号）
26	10/20(月)			決定期間等延長通知書を受領
27	10/25(金)			質問状の回答依頼期限審査委員からの返答はなかった
28	10/30(水)		延長された決定期間の終了日
29	10/30(水)		第15回図書館総合展フォーラム「“武雄市図書館”を検証する」
30	10/30(水)	受賞展「グッドデザインエキシビション2013」開催
31	10/30(水)	グッドデザイン賞表彰式
32	10/31(木)	受賞展出展料・年間掲載料支払い期限
33	11/4(月)	受賞ＰＲ期間終了受賞展終了
34	11/5(火)	グッドデザイン特別賞審査会（非公開）
35	11/6(水)	グッドデザイン特別賞審査期間終了
36	11/7(木)	グッドデザイン特別賞発表
37	11/11(月)			決定通知が到着しないため、行政不服審査法に基づき「異議申立書」を提出
38	11/29(金)		開示決定通知がなされる（武市教文生第114号）
39	12/2(月)			開示決定通知を受領
40	12/3(火)			開示手数料を現金書留で送付
41	12/4(水)		開示手数料の現金書留が到着
42	12/5(木)		開示文書が発送される
43	12/6(金)	グッドデザイン特別賞表彰式		開示文書武市教文生-文書番号不明「２０１３年度グッドデザイン賞への応募について」を受領
44	2014/1/22(水)			武雄市教育委員会文化・学習課の「文書件名簿」を入手 ※応募の起案書が記載されていないことを確認
45	2/22(土)			武雄市長印の使用状況を記録した「公印使用受付簿」を入手 ※応募申込書に公印が押印されたのが10/3と判明する
46	3/8(土)			グッドデザイン賞の推薦状がなかった事を確認する（武市教文生第149号）
47	3月	受賞年鑑発刊

論点１　費用の支払い期日からイレギュラーをみる

グッドデザイン賞に関する費用の支払いサイトを順番に確認します。

一次審査応募受付締切 6/12(水)　～　応募申込締切 6/19(水)　～　支払期日 7/31(水)
二次審査一次審査結果通知 7/12(金)　～　二次審査展示情報確定 7/19(金)　～　支払期日 8/30(金)
受賞展二次審査結果通知 9/10(火)　～受賞展の展示情報の確定 9/20(金)　～　支払期日 10/31(木)

概ね、10～20日頃に確定し、翌月末日が支払期限のようです。おそらく応募企業の社内事情を考慮して、いわゆる「当月末締め、翌月末払い」に対応できるような支払いスケジュールになっている模様。ところが、CCCの二次審査料の支払いは8/31ではなく9/30となっています。

＜推論＞

CCC社内伝票の「利用日」が8/26（or 8/28）となっているので、グッドデザイン賞事務局からの請求書の日付がこの日になっているのでしょう。また、8月付けの請求書ということは、7月中には二次審査の対象には入っていない＝推薦されていなかったと言うことでしょう。武雄市教育委員会の起案書の日付が8/9と言うのはおそらくこの日にCCCが応募申込書を事務局に提出した日ではないかと思われます。

論点２　武雄市・武雄市教育委員会はいつ応募したか

応募についての起案書は「一応」8/9付けですが、先のエントリーの通り不自然な点があります。

文書番号がなく、文書件名簿に記載がない
公印の押印申請が10/3にされている
8/9付けなのに添付書類に『受賞番号』の記載がある
印字された応募書類から『ヘッダーの日付が消されている』

＜推論＞

これだけの状況で8/9に処理をしていたけど、うっかり忘れていましたとは考えにくいです。また、図書館は教育委員会の管轄なのに起案書が市長決裁だったり、申込書に市長公印を押印するのはイレギュラーなので、本当に8/9に決裁が下りていればその日に処理をするのではないでしょうか。

※全市を挙げての賞への応募という観点では、教育委員会の起案であっても市長決裁であることについては特に異論はありません。さらに極論かもしれませんが、私が10/2に応募に関する文書の開示請求をおこなったことで初めてことの重大性に気付き、応募の起案を作成して応募申込書を作成したのではないでしょうか？

論点３　意図的に開示を遅らせたのではないかという疑惑

＜推論＞

最終的に応募に関する文書を私が受け取ったのは、グッドデザイン特別賞表彰式のあった12/6でした。前日の12/5には発送されていたのですが通常の郵便であれば翌々日の12/7の到着になるところでした。（準速達扱いの「ポスパケット」で受け取ったので１日早かった）武雄市図書館の金賞受賞までグッドデザイン賞応募についての文書が表に出ないように、わざと開示を遅らせていたのではないかと勘ぐってしまうような日程です。

論点４　武雄市・武雄市教育委員会は推薦応募と知っていたのか

＜推論＞

推薦応募であれば「起案書」にそのように書くでしょうし、推薦した審査委員についても分かっていたことでしょう。

論点５　応募に関する費用について

開示された応募費用に関する文書は、CCCの社内伝票でしかもその解像度からFAXによるものだと思われます。よって、武雄市・武雄市教育委員会は直接的に応募に関する費用は支払っていないのでしょう。支払っていれば支払伺い等が開示されるはずです。

＜推論＞

受賞展の設営費用などは開示されておりませんので、武雄市教育委員会としてはそこまで気が回らず、事務局に直接支払う費用について分かる範囲でCCCからFAXで取り寄せたのでしょう。

まとめ

以上を通して私（@todotantan）は以下のように考えます。

グッドデザイン賞への応募はCCCが何らかのコネを使って推薦応募にねじ込んだ
武雄市教育委員会は蚊帳の外で開示請求があって初めて書類をそろえた
市長・CCCサイドから圧力があって文書の開示を遅らせたのではないか

現状、私が手持ちの資料から考察できるのは以上です。

この続きはこちら⇒ 謹告武雄市長他3名を刑事告発しました