ペダルだ漕ぐんだ充電だ

振り返ると半年ほど油断した生活を続けたため、先日、体重計の針が70kg台後半にタッチしてしまったとどです( ・ ω ・ )

これは自転車に乗らねばと思い立ち、折角だから次のキャンプツーリングで使うアイテムの実験をしようということにしました。

厳しい電力事情

振り返れば去年の酷道425号キャンプツーリング3日目の朝のこと。

ハブダイナモでの発電がありながらも、3.7V-5,000mAhのモバイルバッテリ3個!が最終日の朝には全滅の事態となりました。アウトドアなのにどうしてそんなに電気が必要なの?って所ではありますが、iPhoneで使っているサイクリングの走行ログを取ったりするアプリRuntastic Road Bike PROが大飯食らいなせいです。
前日には想定外のナイトラン、というか行程遅れによる“酷道ダウンヒル<漆黒編>”のためにヘッドライトを煌々と点灯せざるを得なくなったのもありましたが(ーー;)

このツーリングの時にはハブダイナモの発電を過信していており、どの程度の電力を充電出来るかは試したことがなかったのと、入手したまま出番のなかったサンヨーダイナパワーの実力も試してみる必要があるということになりました。(テーマはいつもてんこもりです)

ダイナモ充電の機材紹介

ダイナモでの充電に使う機材と組合せはこんな感じです。

  • シマノ ハブダイナモ(DH-3N71 AC 6V 3W)
    × エネループプロ x 6本(1.2V min 2,400mAh)
  • サンヨー ダイナパワー(AC6V 3W)
    × Amazon Basics x 6本(1.2V min 1,900mAh)

エネループ亡きあと代替品としてAmazon Basicsを買っております。高容量タイプがあればよかったのですが今回は手持ちの通常タイプです。
(ラベルは剥いた中身はeneloopの売却先のFDK製らしいと言われており、実質的にeneloopみたいなもんです。もし違ったらごめんなさい)

どの程度の容量充電できるかを確かめるために、電池は2セットともLEDライトを使って電圧がストンと落ちて1セル当たり1Vを切るところまで放電してからセットしました。

ハブダイナモは以前も紹介したイトーサイクルさんで組んでもらったホイールです。

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充電回路図

以下のとおり至ってシンプルです。余分なものは何もない。

ハブダイナモ充電回路図

もし、まねをして作ろうという方が居られましたら、ダイオードは順方向電圧が0.3~4V程度のショットキーバリアダイオードを使用してください。通常のダイオードだと順方向電圧が0.7V程度あり、ブリッジ整流では行き帰りで2倍の1.4Vとなり電池の電圧に対して無視が出来ないほどロスが大きいためです。

実はショットキーバリアダイオードよりも順方向電圧の小さい、クールバイパススイッチと呼ばれるデバイスを入手しており、効果の程はまた確認したいと思います。

ダイナパワーの取付

ランドナーにつけるのが当時の自転車少年の憧れでもあった高効率のダイナモです。とどはヤフオクで入手しておりました。(…が、1年ほど未使用…)

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ランドナー向けのロードバイクのフレーム形状では直接取付ができなかったので、5mm厚のアルミフラットバーでチェーンステーを挟み込むように取り付けています。

(このフレームはアルミ製です。カーボンでやっちゃダメですよ!)

とどは充電にサイクリングへ

さて準備も整い、いざ充電サイクリングへ出発しました。

走り始めのころにハブダイナモの充電回路をON/OFFしたり、ダイナパワーを機械的にON/OFFしてみても大差は感じませんでした、…ええ、朝の時点では。

元旦の伊勢神宮への初乗りのあとは、一度チョイ乗りしただけで(しかもメカトラで早々に撤収)、全く乗っていなかったに等しくヘロヘロになっての帰宅となりました。

帰宅後、早速電池の電圧をテスターで測ってみると…

  • ハブダイナモで充電したエネループプロ 8.58V … 1セルあたり 1.43V
  • ダイナパワーで充電したAmazon Basics 8.55V … 1セルあたり 1.425V

どちらもニッケル水素充電池の満充電の目安とされる1.4Vに達しておりました。 6時間の走行の内、上りの1時間ほどは発電を止めていましたので、実質5時間充電で満充電。思ってたよりもかなり発電効率が良かった。
(走行速度が10kmに達しなければそもそも充電されないのですが…)

充電するのに必要だったエネルギー

充電容量から必要だったエネルギーを想定してみようとおもいます。
ハブダイナモに接続したエネループプロに充電できた電力は電池の定格から計算すると、

1.2V × 2,400mAh × 6本 = 17.28Wh

となります。
一般的にニッケル水素充電池の充放電効率(充電した電力に対して、放電できる電力の比率)は85%と言われています。電池の定格は放電容量の表示なので充放電効率から充電に要した電力は、

17.28Wh / 0.85 = 20.33Wh

となり、これを5時間で充電したとなると、平均で4.07Wの電力をハブダイナモから取り出だせたことになります。さらにハブダイナモの発電効率は「自転車探検!」によると72~84%とのことなので80%とすると5.08Wの機械的負荷になります。

もう一方のダイナパワー側ですが、電池の容量が違うもののダイナモの出力定格が同じなので同様の発電出力(4.07W)だと仮定します。 ダイナパワーの発電効率は不明ですが、タイヤに横から押しつけるブロックダイナモの発電効率が35%(同出典)、ハブダイナモが80%として、それらの間の60%と仮定すると6.78Wとなり合計で11.86Wの機械的負荷でした。

平地を流しているときの負荷が120W程度だとすると、およそ10%にも及ぶ機械的負荷は結構なものということになります。
確かに疲れた帰り道、走行中にハブダイナモの発電スイッチをOFFにすると、フッと脚が軽くなるのを体感できるほどでした。
(朝に体感出来なかったのは単に余裕があったから…)

エネループ6本をどう使うか

ハブダイナモの出力を変換してUSBの5Vにしてガジェットを充電しようという記事がググるといくつか出てきますが、ブリッジダイオードで整流後、三端子レギュレータで降圧しているだけという感じのものが多くちょっと残念感。
例えば7805でDC8V入力-5V1A出力だとすると3Wも損失があり非常にもったいないです。

そこでオススメはこれ。ムラタエレクトロニクスのOKI-78SRシリーズ。

OKI-78SRシリーズ 非絶縁型 PoL DC-DCコンバータ

oki_78sr

 90.5%の高効率
 3.3V、5Vdc出力電圧
 業界標準3端子レギュレータへの代替
 7~36Vdcの超広入力電圧範囲
 小型の垂直型PCボード搭載用SIP形状
 際立った温度ディレーティング特性

 

 

株式会社ムラタエレクトロニクス 製品案内より

5V1.5A出力で変換効率は90%以上という優れものです。やや値が張りますが(共立電子で税込み802円)、電力事情が厳しい中での変換ですから、やはり効率重視ではないでしょうか。

折角漕いで得た電力を無駄に熱にするのやっぱりもったいないですよ。

今回のハブダイナモ&ダイナパワーの充電システムは5月に予定している、酷道439号“ヨサク”キャンプツーリングで本格投入の予定です。さて今度は電気、足りるだろうか。
(その前に、このブヨブヨをなんとかせねばw)